学校復帰できることが不登校の解決?



子どもさんが学校に行けなくなってしまうと、親御さんは深く苦悩なさいます。

不安感や無力感を抱く子どもさんに対して、親御さんはなんとかしてあげたいと思うようになります。

「どうしたら不安を取り除いてあげられるだろうか」

・・・そのように悩んでおられるならば、
親子二人三脚で、
あるいは不登校の専門家とともに三人四脚で、
一日でも早く子どもさんの悩みが軽くなるようにしていくことができます。



不登校について、親の悩み方にも違いがある



しかし、次のように悩む親御さんも少なくありません。

「どうしたら学校に戻れるだろうか」

・・・この場合、不登校の解決は「学校復帰」のみとなります。


もちろん、えむ心理研究室も義務教育の間は出来るだけみんなと同じように学校に通ったほうが良いと考えています。
(例外はあります)

そして、
子どもさんが本心から
「学校にまた行けるようになりたい」
と願っている場合は、
お父さんお母さんの「学校復帰」に向けての努力も無駄にはならないでしょう。



親の「学校に戻るには?」が子どもの負担になることも



一方で、
子どもさんが「学校に行きたくない」という気持ちが強い場合は
親御さんの「どうしたら学校に戻れるだろうか」という苦悩が子どもさんにとって逆効果になる可能性が高いです。


また、
子どもさんが親の顔色をうかがう傾向の強いいわゆる「良い子」の場合、
本当は「学校に行きたくない」と思っていても
親御さんの「学校に戻って!」という期待にこたえようと無理してしまうこともあります。


もし、不登校の子どもさんに学校復帰してほしいとお考えならば、
親御さんにはぜひいちど、「どうしたら学校に戻れるだろうか」という考えを保留にしていただきたいと思います。



不登校についてのより良い考え方



では、不登校の子どもさんに対して親御さんはどういう考え方・接し方をするのが良いのでしょうか。

不登校の子どもさんに大しては、
「どうしたら学校に戻れるだろうか」
ではなく、
「どうしたら子どもの不安を取り除いてあげられるだろうか」
と考えてみてください。



どうしたら子どもは再び学校に行けるようになる?



子どもさんは、不安がなくなれば自然と学校に戻ることでしょう。
あるいは、
自分で自分の道を見出し、学校へ行かなくても成長・自立の道を歩むことでしょう。


不登校の解決は、学校復帰だけではありません。

悩みの解決が中途半端なまま学校復帰しても、
問題の根っこは子どもさんの心の中に残っています。
まずは、子どもさんの心の中の問題を少しずつひもといていきましょう。

問題がはっきりして不安が解消し始めれば、
子どもさんは前を向いて歩き始めます。



不登校は貴重な機会。学校復帰をあせらずに!



不登校で学校を休んでいる期間は、親子にとって、とても貴重な機会です。


子どもさんに対して登校刺激をしてしまいたくなったら、
「学校に行きなよ」という言葉を少しだけ飲み込んで、
じっくりと子どもさんと話し合いをしてください。
学校のことだけでなく、いろんなことを話し合いましょう。


「とにかく学校復帰!」とあせらずに、
学校のこと、家のこと、これからのこと、
ぜひ親子でいろんなことを穏やかに話し合ってみてください。
きっと、普通に学校に行っているだけでは気づけないようなすばらしいことに親子で気づけるはずです。


不登校は親子で成長する機会です。
えむ心理研究室は親御さんと子どもさんを心から応援しています。




えむ心理研究室では、プロ家庭教師の学習支援や臨床心理士のカウンセリングを通して、
さまざまな悩みを抱えるお子さんと、そのお父さんお母さんのお手伝いをしております。

「不登校」「学校復帰」等のテーマについて、学習支援やカウンセリングをご検討中の方はメールフォームからお申込み・お問合せください。

不安症状がひどいけど、相談しながら勉強して進学したい・・・

不安障害と診断されたり不安感の強いうつ症状を伴ったりしている不登校のお子さんもとても多くいらっしゃいます。

不安感を強く抱きがちなお子さんは、真面目で賢い人が多いです。

真面目ゆえに、「しっかりしなきゃ」と完璧主義的になったり、
知的に高いゆえに、ちょっとしたことが気になり続けてしまったり、してしまうためです。

また、
不安症状の強い不登校のお子さんは、引きこもりがちになる傾向も強いです。

先述のとおり、
真面目な性格で頭の良いお子さんですと、
不登校になる前に、学校では成績も良く部活や委員会活動もがんばっていたことでしょう。

そのようなお子さんは、
周りから認められたりほめられたりすることも多く、
自然と自尊心を持ちプライドが高くなります。

適度な自尊心やプライドの高さは、社会生活に大いに良い影響をおよぼしますが、
不登校に関してはマイナスに働くこともあります。

真面目で賢いお子さんが、いったん不登校状態になると、
「今までの自分と全然違う」
「あんなにがんばれていたのに」
「あんなにほめられていたのに」
と、それまでの「輝かしい自分」とのギャップが大きくなります。

すると、
自信をなくして気持ち的にもふさぎこんでしまいますし、
人の目を気にしがちになりますので外にも出づらくなります。

そのために、引きこもりになりやすくなってしまうのです。

 

不安症状の強い引きこもりの不登校生の方の家庭教師とカウンセリング

不安症状が強い引きこもり状態の不登校のお子さんの場合は、
不安を軽減しながら少しずつ学習支援と相談を進めます。

たいていの場合、まずは不安感の軽減から始めます。

家族以外の人と会いづらく、
おうちに訪問しても緊張が先立って勉強やカウンセリングどころではない場合は、
メールやチャットなど直接会わなくても済むツールを使ってコンタクトを取り始めることもあります。

会えるようになったら、
ゆっくりと焦らずに家庭教師との勉強と臨床心理士とのカウンセリングをしていきます。

えむ心理研究室は、プロ家庭教師が臨床心理士の資格を持っていますので、
勉強のこともこころのことも、同じ人に相談するスタイルです。

家庭教師は家庭教師、カウンセリングはカウンセリング、と、
ふたりの先生とのコミュニケーションは必要ありません。

ひとりの先生とコミュニケーションを取っていけば良いので、
長い間不登校だったり引きこもりだったりする方には負担が少なくて済みます。

 

不安症状の強い引きこもりの不登校生さんの勉強方法

不安症状の強い引きこもりの不登校生さんは、
高認(高校卒業程度認定試験)や、専門学校進学、大学受験を目指すこともあれば、
不登校や引きこもりの経験を活かして福祉系や心理系の資格試験取得を目指す方もいらっしゃいます。

アルバイトやパートに出始める前に、
コミュニケーションの練習をしておきたいという方もいらっしゃいます。

希望する進路や生活状況によって、勉強内容も勉強方法も十人十色です。

「高認の資格を取って将来につなげたい・・・」
「引きこもりから心機一転、大学に通いたい・・・」
「不登校の経験を活かして、学校の先生になりたい・・・」
「不安だけど、バイトをして自信をつけていきたい・・・」

あなたの夢はきっと叶います。
メンタルケア&強化しながら、あきらめずに取り組みましょう。

えむ心理研究室では、プロ家庭教師の学習支援や臨床心理士のカウンセリングを通して、
さまざまな悩みを抱えるお子さんと、そのお父さんお母さんのお手伝いをしております。

「不登校」「引きこもり」等に関する学習支援やカウンセリングをご検討中の方はメールフォームからお申込み・お問合せください。

ひきこもりがちな不登校の生徒さんの カウンセリング

不登校状態の生徒さんは、ひきこもりがちになるケースが少なくありません。
不登校の生徒さんがひきこもりがちになる理由には、次のようなものがあります。

 

不登校の生徒さんがひきこもりがちになる理由

◆不安感が強い
◆外出して学校の友だちに会ってしまうと、どう対応していいかわからなくてつらい
◆「学校に行っていないのに外へは元気に行けるなんて申し訳ない」といった罪悪感
◆「学校に行っていない」という劣等感
◆元気に学校へ行っていた過去の自分と比較し、自信をなくす

・・・このように、「真面目な子」「良い子」ほど、
不登校状態になると負い目を感じて不安感を抱き、ひきこもりがちになる傾向があります。
不登校状態でひきこもりがちな生徒さんには、カウンセリングが有効です。

 

カウンセリングでは、丁寧にお話を聴きます。
ひきこもりがちな不登校の生徒さんにとっては、カウンセリングは自分の気持ちをじっくりと見つめる時間になります。
「不登校」「ひきこもり」といった現在の状況に対する不安や、今後への期待を話していくうちに、心が整理されていきます。

心の整理は、「不登校」「ひきこもり」の状態からの脱出に役立ちます。
漠然とした不安を言葉にすることで、どんなことを恐れ心配に思っているのかはっきりしてきます。
いろんな気持ちが明確になっていくと、現状や今後に対して前向きに取り組むことが可能になってくるのです。

 

ひきこもりがちな不登校の生徒さんが納得のいく人生を送るために、
生徒さん自身が「自分」を知り、「自分の生き方」発見し、自分自身の足で歩んでいくための心理的サポートをいたします。

 

ひきこもり期間の長い生徒さんには、
コミュニケーションや対人関係に関するコーチングもおこなっています。
不安なこと、心配なこと、なんでもお聞かせください。
いっしょに一歩ずつ、進んでいきましょう。

 

 

ひきこもりがちな不登校の生徒さんのカウンセリングをご希望の方は、お気軽にご相談ください
えむ心理研究室にメールする

 

 

えむ心理研究室では、プロ家庭教師の学習支援や臨床心理士のカウンセリングを通して、
さまざまな悩みを抱えるお子さんと、そのお父さんお母さんのお手伝いをしております。

「不登校」「ひきこもり」等について、
ご質問やもっと詳しく知りたいことなどがありましたら
お気軽にお問い合わせフォームからメッセージをお寄せください。
無料で簡単なアドバイスをいたします。

登校刺激イメージ画像

登校刺激はしたほうがいい?しないほうがいい?



不登校状態のお子さんを持つ親御さんにとって、登校刺激はとても重要なテーマになっていることと思います。


「子どもに学校のことを話しかけるのはいつにしたらいいんだろう」
「一度、『学校に行ったら』と言ったら拒絶され、以降話し合いたくても話し合えていない・・・」
「むやみに登校刺激してはいけないとわかっているけれど、同級生が学校に行っている日中に家でのほほんと過ごしている姿を見ているといらいらしてしまう・・・」


不登校状態のお子さんをもつお父さんお母さんにとって、
登校刺激に関する悩みは非常に深い悩みになっています。


登校刺激をしたほうが良いかしないほうが良いかについては専門家によって意見が違います。
迷ってしまいますよね。


ある専門家は、「登校刺激はしないほうが良い」と言い、
別の専門家は、「どんどん登校刺激していったほうが良い」と言っています。


えむ心理研究室では、
これまでの不登校の生徒さんとのかかわりや、
不登校に関するケース報告・論文などを分析しています。


分析の結果、
「不登校状態になってからの期間」と
「お子さんの性格」によって
登校刺激を使い分けたほうが良さそうだという結論にたどりつきました。


結局はケースバイケースということになってしまって申し訳ないのですが、
できるだけ詳しくわかりやすくご説明していきたいと思います。


今回は「不登校状態になってからの期間」による登校刺激の使い分けについて
考えていきます。



 

学校を休み始めて間もない、不登校状態1~2週間程度のお子さんへの登校刺激



学校を休み始めてから1~2週間ならば
もし教室に復帰するとしても
「ちょっとひどい風邪ひいちゃった」
とか
「熱がなかなか引かなくて」
など、
同級生への言い訳もしやすいですよね。


ですから、
まだ休み始めて1~2週間以内で、
不登校の理由がはっきりしていて、
不登校の理由が学校を休み続けるに値しない、と思われた場合は
出来るだけ登校刺激をしたほうが良いと思います。


「学校を休み続けるに値しない、不登校の理由」とは・・・
例えば、
「友だちからのちょっとしたいやがらせ」とか、
「友だちとの意思の疎通の問題によるすれ違い」とか、
「学校の先生に叱られて嫌な思いをしたから」など、
誰もが経験するような「ちょっとした嫌なこと」です。


「学校を休み続けるに値しない」と判断するためには、
しっかり話を聴くことが大切です。


お父さんお母さんがお子さんの話を根気良く聴いているうちに、
お子さん自身が
「なんか、いいや。明日から学校行く」
とすっきりすることも多々あります。


お子さんが元気そうにしていても、追い詰めるような登校刺激は禁物です。
「元気なら学校行きなさいよ!」
ではなく、
「学校、行ってごらん。もし嫌なことがあっても、帰ってきてからちゃんと話聴くから」
など、そっと促し、かつしっかりとあなたを受け止めるよ、という意思表示を登校刺激の中に込めましょう。



 

不登校状態になってから1ヶ月以上1年未満のお子さんへの登校刺激



不登校状態になってから1ヶ月以上たつと、
お子さんは、学校を休むことができてホッとしている反面、
学校に行っていないことによる劣等感にさいなまれます。


お子さんの中で「学校に行かなきゃ」という気持ちと「学校を休みたい」という気持ちが戦っている状態です。
そして、昼間はいつも学校のことを考えているお子さんが多いです。


ですからこの時期は、
同級生と比べるような登校刺激は禁物です。


同級生が遊びに来てくれた場合を除き、同級生を引き合いに出すのもできれば避けたほうが良いかと思います。
「同じクラスの○○ちゃんのお母さんと会ったよ」
とか
「近所の△△君が、期末テスト難しかったって言ってたよ」
などの話題を出すと、
お子さんの劣等感が不必要に増してしまうかもしれません。


不登校状態になってから1ヶ月以上半年未満のお子さんへ登校刺激をするとしたら、
お子さんに共感した上で、お父さんお母さんの本音を伝えてあげるのが良いかと思います。


「学校を休んでいると安心するんだね。でも、これからどうしよっか。お母さん、ちょっと心配だよ」
とか、
「学校に行ってるときには見せなかった笑顔が見られてうれしいよ。でもお父さんもキミのことが心配だから、少しずつ今後のこと考えていこうか」
など、
共感→登校刺激(将来刺激)、といったふうに伝えてみるのが良いと思います。


学校のことを話し合うとき、
「お父さん・お母さん・お子さん」の3人で家族会議のようにするよりは、
お父さんとお子さんが対話したあとにお母さんとお子さんでお話する、というように、
1対1で話すことをオススメします。


お父さんお母さんふたりから同時に登校刺激されると、
お子さんとしてはアウェー感が高まるためです。


お父さんお母さんとしても、
お子さんとの話し合いが気まずくなったときに、
お父さん・お母さん・お子さんの3人での話し合いのほうがラクだと思います。
すぐに片方(お父さんorお母さん)に話を振ることができるからです。


でもお父さんとお母さんが「ねぇ、お父さん」「なぁ、お母さん」と同調し合えばし合うほど、
お子さんにとって焦りと疎外感が生まれます。


お子さんも、自分の中の「学校に行かなきゃ」という気持ちと「学校を休みたい」という気持ちの葛藤で、必死にがんばっている状況です。
ぜひタイマンで、話し合っていただきたいと思います。


そうすると「すぐに学校へ行く」という結論にはならないかもしれませんが、
確実にお子さんにとっては、将来を考えるきっかけが生まれます。


出来るだけ希望のある登校刺激・将来刺激をしてください。


「このままじゃダメだよ」とか「学校に行かなくてどうするの」といった、
救いようのないダメ出しはしないであげてください。


将来なりたいものや、学校へ行かない場合の選択肢について、
いっしょに考えていってあげてください。



 

不登校状態になってから1年以上のお子さんへの登校刺激



不登校状態になってから1年以上たつお子さんへの登校刺激について考えてみましょう。


もし、
お子さんが今後についてどう考えているか不明な場合や、
学校や相談機関との連携が取れていない場合は、
「登校刺激」というよりは「専門家刺激」をすると良いと思います。


1年以上、家族以外の誰とも会わないような生活になっている場合は、
専門家のところに連れていくべきです。


長期のひきこもり状態に発展させないためです。
長くひきこもればひきこもるほど、社会復帰が困難になります。


特に、
生活が不規則になっていたり、
家族ともあまり口をきかなかったりする場合は、
心療内科やメンタルクリニックで診断を受けておくと安心です。


「学校はさておき、あなたのことが心配だからちょっと病院へ行ってこようよ」
とか、
「お父さんとお母さんだけで、専門家に相談に行ってみたよ。もっと話し合いをしていこう」
など、
親御さんは積極的に、「いっしょに解決していこう」という態度を見せましょう。
決して、お子さんに対して、腫れ物に触るような扱いをしないことです。


また、「病院へ行ってきな」とか「学校の相談室を利用しなよ」など、
お子さんの自主性に頼る発言は、
この時期のお子さんには逆効果になる可能性が高いと思います。


「行けるものならとっくに行ってる」というのが、お子さんの本音です。


長期に不登校状態になっているお子さんの場合、
どれだけお子さんが反抗的な態度や無関心な態度をとっていたとしても、
それはお父さんお母さんへの依存です。


専門家の意見を取り入れながら、
親離れ子離れする方策を見つけていきましょう。



 

まとめますと、基本的には登校刺激は「してもいいししなくてもいい」となります。
親御さんが
「学校に行かせなくちゃ」
とか
「学校のことを話さなくちゃ」
と思うのではなく、
「今、お子さんにとって何が一番大切なテーマか?」
を考えてあげてください。


とはいえ、
そのテーマが見えずに、迷っておられる親御さんも大勢いらっしゃいます。


ご夫婦だけで抱えこまずに、ぜひ一度ご相談ください。
いっしょに考えさせていただきます。



 

 

えむ心理研究室では、プロ家庭教師の学習支援や臨床心理士のカウンセリングを通して、さまざまな悩みを抱えるお子さんと、そのお父さんお母さんのお手伝いをしております。


「不登校」「ひきこもり」「登校刺激」等の問題について、学習支援やカウンセリングをご検討中の方はメールフォームからお申込・お問合せください。

不登校は甘えイメージ画像

不登校は甘え?それとも甘えじゃない?

「不登校の子は甘えているだけ・・・」
「不登校の子は心が弱い・・・」
そんなふうに厳しい言葉を言われてしょんぼりしてしまったお子さんや親御さんはとてもたくさんいらっしゃいます。

「自分は甘えてるだけなのかな」
「自分は弱いのかな」
・・・そう思って、余計に自分を追い詰めてしまいますよね。

不登校は甘えか、甘えではないのか?

答えは一概には言えませんが、
もし「甘え」を「逃避」とか「弱さ」とか「依存」という意味で使っているなら、
不登校のお子さんの75パーセントは「甘えではない」と言えると思っています。
75パーセントとは、微妙な数字かもしれませんが(汗

例えば、
いじめや友だち関係の悩み、学校生活の悩みなどがあって学校を休み始めたお子さんは、
「他の大勢の同級生は学校に行っているのに、学校に行かない」という意味では「逃げている」と言えるかもしれません。
しかし、あえて「学校に行かない」という道を選び、その後の選択肢を考えているのであれば、
「逃げている」という意味での「甘え」ではないと思います。

また、お母さんと離れて学校生活を送ることに不安を感じる「分離不安」のお子さんが、
腹痛や微熱などの症状で学校を休み続けているとしたら、「甘え」と言えるかもしれません。

しかし、腹痛や微熱などの症状(「疾病利得」と呼びます)の助けを借りず、
お子さん自らが「自分はお母さんと離れることに不安を感じている」と自覚し、
「不安を軽減し、克服する努力をしよう」とし始めるなら、
不登校を続けたとしても、「甘え」ではなくなるでしょう。

一方、
学校に行かず、家族以外との交流を持たず、統合失調症やうつ病などの心因性疾患がなく、
なおかつ学校に行かない状態の自分を省みようとしないお子さんの場合は、
残念ながら「逃避」や「依存」という意味での「甘え」と言えるでしょう。

このようなお子さんは、長期のひきこもり状態になる可能性があります。
できるだけ早くに、ひきこもり状態から少しずつ抜け出る努力をし始めましょう。

余談になりますが、
「甘え」の研究をしたわたしは、別の面で「不登校は『甘え』」説を聞くたびにがっかりしています。
現代では、「甘え」が悪い意味でのみ使われています。
「甘え」を有効活用できる人は、人間関係が豊かです。
個人主義にとらわれすぎない、日本人古来の「適度な甘え」を活かした人間関係を構築していけたらいいですね。