学校復帰・社会復帰を目指して!「もう一度勉強したい」不登校・ひきこもりの方の学習支援 & 臨床心理士による親子カウンセリング・親御さんのコンサルティング

登校刺激はしたほうがいい?しないほうがいい? 不登校の期間によって使い分けましょう

登校刺激はしたほうがいい?しないほうがいい?



不登校状態のお子さんを持つ親御さんにとって、登校刺激はとても重要なテーマになっていることと思います。


「子どもに学校のことを話しかけるのはいつにしたらいいんだろう」
「一度、『学校に行ったら』と言ったら拒絶され、以降話し合いたくても話し合えていない・・・」
「むやみに登校刺激してはいけないとわかっているけれど、同級生が学校に行っている日中に家でのほほんと過ごしている姿を見ているといらいらしてしまう・・・」


不登校状態のお子さんをもつお父さんお母さんにとって、
登校刺激に関する悩みは非常に深い悩みになっています。


登校刺激をしたほうが良いかしないほうが良いかについては専門家によって意見が違います。
迷ってしまいますよね。


ある専門家は、「登校刺激はしないほうが良い」と言い、
別の専門家は、「どんどん登校刺激していったほうが良い」と言っています。


えむ心理研究室では、
これまでの不登校の生徒さんとのかかわりや、
不登校に関するケース報告・論文などを分析しています。


分析の結果、
「不登校状態になってからの期間」と
「お子さんの性格」によって
登校刺激を使い分けたほうが良さそうだという結論にたどりつきました。


結局はケースバイケースということになってしまって申し訳ないのですが、
できるだけ詳しくわかりやすくご説明していきたいと思います。


今回は「不登校状態になってからの期間」による登校刺激の使い分けについて
考えていきます。



 

学校を休み始めて間もない、不登校状態1~2週間程度のお子さんへの登校刺激



学校を休み始めてから1~2週間ならば
もし教室に復帰するとしても
「ちょっとひどい風邪ひいちゃった」
とか
「熱がなかなか引かなくて」
など、
同級生への言い訳もしやすいですよね。


ですから、
まだ休み始めて1~2週間以内で、
不登校の理由がはっきりしていて、
不登校の理由が学校を休み続けるに値しない、と思われた場合は
出来るだけ登校刺激をしたほうが良いと思います。


「学校を休み続けるに値しない、不登校の理由」とは・・・
例えば、
「友だちからのちょっとしたいやがらせ」とか、
「友だちとの意思の疎通の問題によるすれ違い」とか、
「学校の先生に叱られて嫌な思いをしたから」など、
誰もが経験するような「ちょっとした嫌なこと」です。


「学校を休み続けるに値しない」と判断するためには、
しっかり話を聴くことが大切です。


お父さんお母さんがお子さんの話を根気良く聴いているうちに、
お子さん自身が
「なんか、いいや。明日から学校行く」
とすっきりすることも多々あります。


お子さんが元気そうにしていても、追い詰めるような登校刺激は禁物です。
「元気なら学校行きなさいよ!」
ではなく、
「学校、行ってごらん。もし嫌なことがあっても、帰ってきてからちゃんと話聴くから」
など、そっと促し、かつしっかりとあなたを受け止めるよ、という意思表示を登校刺激の中に込めましょう。



 

不登校状態になってから1ヶ月以上1年未満のお子さんへの登校刺激



不登校状態になってから1ヶ月以上たつと、
お子さんは、学校を休むことができてホッとしている反面、
学校に行っていないことによる劣等感にさいなまれます。


お子さんの中で「学校に行かなきゃ」という気持ちと「学校を休みたい」という気持ちが戦っている状態です。
そして、昼間はいつも学校のことを考えているお子さんが多いです。


ですからこの時期は、
同級生と比べるような登校刺激は禁物です。


同級生が遊びに来てくれた場合を除き、同級生を引き合いに出すのもできれば避けたほうが良いかと思います。
「同じクラスの○○ちゃんのお母さんと会ったよ」
とか
「近所の△△君が、期末テスト難しかったって言ってたよ」
などの話題を出すと、
お子さんの劣等感が不必要に増してしまうかもしれません。


不登校状態になってから1ヶ月以上半年未満のお子さんへ登校刺激をするとしたら、
お子さんに共感した上で、お父さんお母さんの本音を伝えてあげるのが良いかと思います。


「学校を休んでいると安心するんだね。でも、これからどうしよっか。お母さん、ちょっと心配だよ」
とか、
「学校に行ってるときには見せなかった笑顔が見られてうれしいよ。でもお父さんもキミのことが心配だから、少しずつ今後のこと考えていこうか」
など、
共感→登校刺激(将来刺激)、といったふうに伝えてみるのが良いと思います。


学校のことを話し合うとき、
「お父さん・お母さん・お子さん」の3人で家族会議のようにするよりは、
お父さんとお子さんが対話したあとにお母さんとお子さんでお話する、というように、
1対1で話すことをオススメします。


お父さんお母さんふたりから同時に登校刺激されると、
お子さんとしてはアウェー感が高まるためです。


お父さんお母さんとしても、
お子さんとの話し合いが気まずくなったときに、
お父さん・お母さん・お子さんの3人での話し合いのほうがラクだと思います。
すぐに片方(お父さんorお母さん)に話を振ることができるからです。


でもお父さんとお母さんが「ねぇ、お父さん」「なぁ、お母さん」と同調し合えばし合うほど、
お子さんにとって焦りと疎外感が生まれます。


お子さんも、自分の中の「学校に行かなきゃ」という気持ちと「学校を休みたい」という気持ちの葛藤で、必死にがんばっている状況です。
ぜひタイマンで、話し合っていただきたいと思います。


そうすると「すぐに学校へ行く」という結論にはならないかもしれませんが、
確実にお子さんにとっては、将来を考えるきっかけが生まれます。


出来るだけ希望のある登校刺激・将来刺激をしてください。


「このままじゃダメだよ」とか「学校に行かなくてどうするの」といった、
救いようのないダメ出しはしないであげてください。


将来なりたいものや、学校へ行かない場合の選択肢について、
いっしょに考えていってあげてください。



 

不登校状態になってから1年以上のお子さんへの登校刺激



不登校状態になってから1年以上たつお子さんへの登校刺激について考えてみましょう。


もし、
お子さんが今後についてどう考えているか不明な場合や、
学校や相談機関との連携が取れていない場合は、
「登校刺激」というよりは「専門家刺激」をすると良いと思います。


1年以上、家族以外の誰とも会わないような生活になっている場合は、
専門家のところに連れていくべきです。


長期のひきこもり状態に発展させないためです。
長くひきこもればひきこもるほど、社会復帰が困難になります。


特に、
生活が不規則になっていたり、
家族ともあまり口をきかなかったりする場合は、
心療内科やメンタルクリニックで診断を受けておくと安心です。


「学校はさておき、あなたのことが心配だからちょっと病院へ行ってこようよ」
とか、
「お父さんとお母さんだけで、専門家に相談に行ってみたよ。もっと話し合いをしていこう」
など、
親御さんは積極的に、「いっしょに解決していこう」という態度を見せましょう。
決して、お子さんに対して、腫れ物に触るような扱いをしないことです。


また、「病院へ行ってきな」とか「学校の相談室を利用しなよ」など、
お子さんの自主性に頼る発言は、
この時期のお子さんには逆効果になる可能性が高いと思います。


「行けるものならとっくに行ってる」というのが、お子さんの本音です。


長期に不登校状態になっているお子さんの場合、
どれだけお子さんが反抗的な態度や無関心な態度をとっていたとしても、
それはお父さんお母さんへの依存です。


専門家の意見を取り入れながら、
親離れ子離れする方策を見つけていきましょう。



 

まとめますと、基本的には登校刺激は「してもいいししなくてもいい」となります。
親御さんが
「学校に行かせなくちゃ」
とか
「学校のことを話さなくちゃ」
と思うのではなく、
「今、お子さんにとって何が一番大切なテーマか?」
を考えてあげてください。


とはいえ、
そのテーマが見えずに、迷っておられる親御さんも大勢いらっしゃいます。


ご夫婦だけで抱えこまずに、ぜひ一度ご相談ください。
いっしょに考えさせていただきます。



 

 

えむ心理研究室では、プロ家庭教師の学習支援や臨床心理士のカウンセリングを通して、さまざまな悩みを抱えるお子さんと、そのお父さんお母さんのお手伝いをしております。


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